本研究では、マイクロバブル(MB)存在下での超音波照射に引く続く放射線照射が、放射線誘発アポトーシスの増強効果を示すかを明らかにすることを目的とした。マウス扁平上皮癌細胞にMB存在下で超音波照射直後に放射線を照射した結果、増感比1.1と弱い増感作用を認めた。次いで、超音波による細胞周期変動作用に着目してより効果が期待できる放射線照射の時期を検討したところ、9時間後が最も効果が期待できることが明らかになった。そこで超音波照射後9時間後に放射線を照射したが、増感比は1.1と変わらなかった。平板培養系での超音波照射による細胞の剥離が原因と考えられたため、今後は3次元培養系での検討が必要と思われる。
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