本研究はイヌの炎症性腸疾患に対し、ラパマイシン(シロリムス)を投与することにより、1. 犬炎症性腸疾患におけるラパマイシンの新規治療薬としての有用性、2. 犬炎症性腸疾患の病態におけるTregおよにTh17の関与、についての検討をおこなうことを目的とした。 ConA刺激条件下で培養した犬末梢血リンパ球にラパマイシン、IL-2、TGFbをさまざまな組み合わせで添加したが、いずれの組み合わせもConA単独添加と比較してTregの割合および絶対数の大幅な増加を誘導することができなかった。ConA刺激以外の条件下における検討が必要なものと考えられた。
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