イネ変異体の中から、易糖化イネ108および122系統を選抜した。108変異体ではフラボノイド合成酵素遺伝子に、122変異体では光形態形成を制御するCOP1遺伝子に変異が生じており、これらの遺伝子が壊れることで易糖化に至ることが判明した。また両変異体の細胞壁成分を分析したところ、108ではリグニンおよびリグニン構成成分であるシリンギル・リグニンの減少、122ではヘミセルロース画分中のフェルラ酸が減少していた。両変異体は子実収量こそ元品種に比べ減少したものの、茎葉部のバイオマス量は元品種と同程度であり、リグノセルロース利用に適したイネであると考えられた。
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