研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では、細胞間接着シグナルを利用した全く新しいダイレクト・リプログラミング法を開発し、分化転換の効率と精度の飛躍的向上を目指した。我々は、細胞間接着分子クローディン-6 (Cldn6)が胚性幹細胞の上皮分化を誘導することを見出した。そこで、ヒトCldn1/2/3/4/5/6遺伝子を単離し、それらのレンチウイスル発現ベクターを作製した。ヒト・マウス線維芽細胞に各Cldn分子を単独であるいは組み合わせて導入したが、上皮様細胞への分化転換は認められなかった。また各Cldn分子は、肝細胞への分化転換が報告されている転写因子群による分化転換効率を向上させなかった。今後、更なる工夫を試みる予定である。
実験病理学