本研究ではエキソソームを利用した薬物送達システムの開発を念頭にエキソソームの体内分布の定量的評価法を開発するとともに、超遠心を利用した3種のエキソソーム回収方法を比較した。ビオチン結合タンパク質ストレプトアビジン(SAV)とエキソソーム移行性タンパク質lactadherin(LA)との融合タンパク質SAV-LAを設計し放射性ビオチン誘導体と組み合わせることでエキソソームの新規放射標識法を開発し、エキソソーム体内動態の定量的評価に成功した。3種の超遠心法について比較検討した結果、密度勾配を利用した超遠心法が、最も凝集体が少なく状態のよいエキソソームを回収するのに適していることを明らかにした。
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