遺伝性ネフローゼ症候群患者の末梢血Tリンパ球に対し、初期化遺伝子を導入してiPS細胞を誘導、腎糸球体上皮細胞へと分化させ、これを用いたin vitroでの糸球体上皮細胞の機能解析を行うことを目的とした。iPS細胞を樹立、糸球体上皮細胞への分化誘導に成功し、各々の上皮細胞は、Nephrin, などのマーカー陽性であることが確認された。一方これらのiPS細胞由来腎糸球体上皮細胞に対し、成長ホルモンや増殖因子、TGF-βなどの各種サイトカイン、レニン、アンジオテンシンなどの内因性ホルモン等に対する反応性を免疫染色、RT-PCR法、ウエスタンブロット法などで比較したが、明確な差違は検出されなかった。
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