脳内の免疫機能を受け持つミクログリアは、アルツハイマー病における慢性炎症の主体となり神経障害性に作用する一方で、炎症を伴わない貪食作用、抗酸化酵素・抗炎症性サイトカイン・神経栄養因子産生により神経保護作用を示す。我々は、トル様受容体9リガンドである機能性核酸CpG-DNAが、ミクログリアの神経保護作用を誘導することを明らかにした。本研究において、CpG-DNAに脳内送達能を持つペプチドRVGを付与した機能性ペプチド核酸を開発し、アルツハイマー病モデルマウスヘ腹腔内投与したところ、認知機能障害の改善および病理所見の改善が認められた。
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