肝細胞株に14-3-3ζを遺伝子導入よって強発現させ、低温酸素化灌流を模した低温酸素化状態に静置し、細胞障害とエネルギー代謝に対する影響を精査した。14-3-3ζは低温下でATP産生、MTT代謝を促進し、ミトコンドリア膜電位を高値に保った。14-3-3ζの発現増強は低分子化合物でも可能であり、臓器灌流時に併用することで臓器を修復できる可能性が示唆された。また、NaHSによりAktのリン酸化、HO-1、TRX1の発現が増強され、14-3-3ζ発現増強物質との併用により、上記の ”強く生きる” 能力の全てが増強された。権利化, 実用化を念頭に向けてメカニズムと臓器レベルでの効果を検証中である。
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