下肢重症虚血肢に骨髄間葉系幹細胞を患肢に直接注射する治療が行われてきたが効果が明らかではなかった。模擬微小重力細胞培養装置(Gravite)は宇宙環境と同じ10-3Gの微小重力環境下で骨髄間葉系幹細胞を大量に未分化な状態で培養できる。本研究ではラットの重症虚血肢モデルに腸骨から採取した骨髄間葉系幹細胞を微小重量培養下で培養して尾静脈から注入した。同時に患肢に磁性パッチを貼付して磁力で分化を促進させたところ、重症虚血下肢の虚血障害が軽減された。ラットの実験では成果が得られたが、発癌などの可能性を考慮して人体では行わなかった。
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