研究課題
挑戦的萌芽研究
炎症性腹部大動脈瘤は、大動脈の拡張と肥厚とともに、隣接する後腹膜の線維化を来す慢性炎症性疾患である。しかし、その病態形成機序の知見は乏しい。本研究では、カンジダアルビカンス菌体抽出物の投与により、炎症性腹部大動脈瘤のマウスモデルを作成した。さらに、モデルマウスの瘤形成が、JNK阻害剤の投与によって抑制されることを明らかにした。これらの知見から、病原微生物の菌体成分がJNK活性化を介して大動脈壁の炎症反応を惹起し、瘤形成を誘導する可能性が示唆された。
血管外科学 血管病態学