肺気腫はオキシダント-プロテアーゼ優位な背景による肺胞壁破壊が特徴である。最近、我々は肺胞上皮接着分子Cell adhesion molecule 1 (CADM1)がプロテアーゼにより切断(shedding)を受けて産生される細胞内断片(CTF)が細胞内ミトコンドリアに蓄積して肺胞上皮のアポトーシスが誘導されることで肺胞壁が破壊され、肺気腫の発生・進展に寄与していることを突き止めた。次に単細胞内成分まで把握できる新開発の細胞ビデオ・マススコープ質量分析を用いて肺気腫の予防戦略と新規治療薬開発を試みた。
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