脱細胞化、再細胞化技術は、現時点では肺の再生に最も有用である。本研究は、ラットモデルを使用して同技術で肺を再生するとともに、脱細胞化経路や潅流液等を改良し、脆弱性を改善したより成熟した再生肺を作成することを主目的とした。成果として、強ナトリウム溶液のみで脱細胞化する手法を行い、組織障害の軽減に関しては従来のものと同程度で、コスト減を図ることができた。また、閉鎖回路を使った気管経路の脱細胞化法を考案した。また再細胞化時の組織ライブイメージングを行ったところ、脂肪幹細胞は間質に移行し、周皮細胞に分化していることが示唆された。
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