巨大色素性母斑や後天性色素性母斑では、時として剛毛を伴う。組織学的にも母斑細胞が毛包周囲に密に取り囲むように占拠していることから、母斑細胞と毛髪誘導との関連が示唆される。本研究課題においては、母斑細胞および毛包では外毛根鞘細胞においてはMelanopsinとGnaqの共発現が認められた。このことから、外毛根鞘にはバルジ領域が存在し、発毛に関与していることと合わせると、光シグナルが何らかの発毛への影響を及ぼしていることが示唆された。一方で、母斑細胞と毛包細胞は同様に同一の外部シグナルを受容するが、これらがシグナル共有をするのか、などについては今後さらに探求が必要である。
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