タキサン系抗癌剤の耐性メカニズムについて解析した。癌で特異的に発現増強を示していることが確認できた微小管作動性遺伝子であるKIF遺伝子群にフォーカスをあて、さらにタキサン系抗癌剤耐性遺伝子としてKIF4Aを同定した。口腔癌由来細胞株にshRNAを導入し耐性度を算出したところ、親株と比較して耐性の減少を認めた。さらにトランスフォーマントをマウスに移植し解析したところ耐性に関与している事が確認できた。 KIF 遺伝子は微小管を介して染色体の分離、紡錘体の配置、細胞質分裂に関与する遺伝子であり、紡錘体チェックポイント(SAC)に関係する遺伝子の発現状態をKIF4Aが発現制御していることも確認した。
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