(1) 本研究は、生命の起源物質である有機物と岩石惑星の構成要素である珪酸塩に着目し、宇宙空間・惑星形成過程における物質進化の流れを追うことで、生命の起源に迫るものである。(2) 赤外線による固体物質の観測からは、天体の現在と過去の物理状態を探ることができ、惑星形成シナリオの理論研究に対しても相補的な情報をもたらした。(3) 天体現象の解析に於いては、これまでは電波・可視光・X線による気体の物理状態の観測が主な手段であったが、本研究では、赤外線観測により固体物質の現在・過去の物理状態を調べ、従来の気体の観測とは相補的な情報を得る方法を確立した。
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