本課題は建築鉄骨造の溶接接合部の耐火性能を解明することを主目的とする。溶接部を設けた鋼板試験体の高温引張実験、通しダイアフラム形式の柱梁溶接接合部の高温曲げせん断実験、母材、溶接金属、熱影響部に対する高温シャルピー衝撃試験、鋼架構の火災応答数値解析結果を用いた延性亀裂発生温度に基づく耐火設計法の提案を行った。各種実験より高温化した溶接接合部は母材部と同等もしくはそれ以上の高温耐力~変形能力を有することが確認され、また脆性破壊に対しては過度な安全側評価となってしまうが耐火実務設計で利用可能な溶接部の火災時延性亀裂に対する性能評価法を提案した。
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