本研究は,小規模農地でのヤナギ生産の可能性を検討するため,耕作放棄地や遊休農地といった小規模農地(1 ha未満)での生産を通して,今後の新たな農地利用計画のあり方とその可能性について考察した。慣行農業との投入量比較から,十分な経済的優位性は確認できなかったが,化石燃料との熱量単価(MJ/JPY)での比較においては,価格競争の可能性を示した。本研究を通して,国内での小規模農地でのヤナギ生産の基礎的な知見を集積することができ,将来的な森林バイオマス需要増を見越した新たなエネルギー生産のための農地利用の可能性を示唆することができた。
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