本論は、コミュニティにおける「まちづくり市民事業」の担い手育成を目指し、奈良県桜井市初瀬において、住民参加型ワークショップ、景観シミュレーション、地域資源データベースによる3つの支援を行なった。さらに、20歳以上の住民を対象に、まちづくり活動に至る要因を分析した。その結果、景観まちづくりの具体像とそこに至るプロセスを示し、空家モデル整備を実現した。さらに、20歳から64歳の年齢層では、コミュニティ意識が高い、初瀬地区の環境を評価しより良くしようとする意識を持っている人が参加していると考えられた。これは定性的分析や参与観察を通じて把握しており、今回の定量的な結果を裏付けていることが考えられた。
|