例えば,顔認知は右半球,文字認知は左半球というようにヒトには大脳半球機能的左右差がある.本研究では,顔,物体,漢字,スクランブル文字に対する事象関連電位を計測し、気づきの有無や半側視野刺激の条件下で大脳半球機能的左右差を検証した.その結果,P100は,気づきの有無や刺激種類に関わらず刺激視野対側で大きかったが,サブリミナル知覚条件でN170は認められなかった。意識上条件では、左右半球にかかわらず顔N170が物体N170より大きかった.しかし、文字刺激では刺激視野対側N170が左半球でのみ大きかった.このことから、左右半球で半視野効果や認知処理に対する影響が異なることが示唆された.
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