VR技術を用いて構築されたIADL環境において,ヒト型の仮想アバタ(HA)を介したエラーレスラーニング(EL)を可能とするシステムを開発し,その有効性を評価した.提案システムは,HAとの協調認知的コミュニケーションをプロンプトとして与える事が出来る.また,HAの振舞いを患者の状況に合わせて適応的に変化させる事で,患者の感情特性を考慮したプロンプト設計を可能とした.タスク中の被験者の注視行動を計測した結果,HAによる注意の誘導が効果的に行われている事が確認できた.さらに,開発したHAの挙動は,被験者の知覚的要求の負荷を低減し,タスク遂行の記憶をポジティブに印象付ける効果がある事が示唆された.
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