甘味と旨味を感知するT1RファミリーGPCRは細胞系を用いた大量発現が困難で、抗体などの研究ツールも不足している。本研究では無細胞膜タンパク質合成系を用い、T1R1とT1R3を大量合成し、それぞれの受容体に特異的に結合するモノクローナル抗体を作成した。また、副産物としてアゾレクチン脂質に対するモノクローナル抗体も取得した。この抗体はアゾレクチン脂質を認識するが、EggPCには結合しない。この抗体を用いてリポソーム間の相互作用を検出する新しいアッセイ系を開発した。本研究で開発した抗体及び相互解析手法はT1Rを含む膜タンパク質の機能解析への貢献が期待される。
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