本研究は、言語学分野に会話参加者の親密度を測定できる尺度が存在しないことに着目し、社会心理学のRCI(Relationship Closeness Inventory)を言語学分野で使用可能かどうかを検証した。RCIが1980年代のモデルであるため、SNSの利用状況など、新しい項目を追加してアンケートを行なった。日本語と韓国語を対象とするため、調査は両国で実施した。文化の違いが親密度の判断に影響を与える可能性があると考え、インタビュー調査も行なった。また、親密度によってスピーチレベルの選択や談話ストラテジーが変わるかどうかを確認するために、談話分析も行なった。
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