本研究は、生物多様性を保全し、自発的・持続的に稀少性生物と共生する安心・安全な食農環経済システムの設計するために、日本を代表する稀少性生物の朱鷺とそれを内包する農業として佐渡の稲作をモデルケースとし、経済理論・被験者実験から検証する。(第1課題)消費者の稀少性生物保全への価値の検証では栽培情報が価値を増加させることが示唆された。(第2課題)生産者が不確実性下で稀少性生物保全のために払う努力を動学的検証では生産者と消費者の努力が稀少性生物の保全に有益であることが示唆された。(第3課題)稀少性生物との自発的・持続的共生のために有効な食農環経済システムでは国民の意識が重要であることがわかった。
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