行使期日や配当日,満期日が将来の不確実な時間である金融商品の売却者および保有者は支払いが行われる時間が現在わからないというリスク(タイミングリスク)を持っている.一方,支払い時間が固定されている,つまりいつ支払いが起こるかという時間が事前にわかっている商品はタイミングリスクを持っていない. 本研究では確率微分方程式の解として価格過程が与えられるとき,タイミングリスクを持つ商品の価値と,タイミングリスクを持たない商品のポートフォリオの価値が近いものを求め,この近似ポートフォリオがタイミングリスクを持つ商品の価値に限りなく近くなることを示した.
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