本研究の目的は、近年のアメリカ発祥の人事制度「パフォーマンス・マネジメント(PM)」の日本企業への適用可能性を探究することである。この目的を達成すべく、昨今のPM概念に関する議論を整理するとともに、本研究独自の分析枠組をDeNisi & Smith(2014)を参照しつつ構築した。次いで、この枠組をもとにの事例分析を1次資料の収集を通じて行なった。外資系企業におけるPMについては2次資料にもとづき事例分析を行なった。結論として、純粋なモデルどおりのPMを導入している企業はなく、PMという呼称を用いるか否かにかかわらず、PMの制度設計原理には多様性があることが示された。
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