研究課題/領域番号 |
26780271
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
竹内 慶至 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (80599390)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 自閉症スペクトラム障害 / 発達障害 / 歴史社会学 / ループ効果 / 日本・米国 / 国際情報交換 |
研究実績の概要 |
研究計画初年度である2014年度は、研究方針の再検討とともに、当事者団体・当事者家族、官公庁担当官、精神科医・療育実践家等への聞き取り調査のための項目選定作業、自閉症に関する歴史的経緯等の事実確認、仮説提示のための予備調査などを行った。 まず、(1)2014年上半期に米国コロンビア大学Gil Eyal教授と研究推進の方略について議論を行い、今後の研究方針について検討した。これにより、今後実施予定の調査に関する調査対象の選定、調査項目の精選、研究方略の精緻化を行うことができた。また、(2)自閉症増加に関する社会的要因検討のための予備調査として、自閉症当事者団体に参加している当事者家族および当事者団体会長からの聞き取り調査を実施し、自閉症に関する家族的要因の検討に入った。さらに、(3)本研究遂行のための補助的情報を得るために、ドイツ、スウェーデンにおいて自閉症に関する社会的状況について現地調査を行うことで、自閉症増加に関する社会的・文化的要因の仮説提示の準備を行った。以上のような予備調査、情報収集によって2015年度、2016年度に実施する調査・研究計画の基盤構築を行うことができた。 なお、本研究課題に関連する成果報告として、2014年5月17から18日まで開催された第40回日本保健医療社会学会大会において「発達障害学生支援の臨床社会学」というタイトルでラウンドテーブルディスカッションを企画した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初2014年度に予定していた東京での調査は2015年度に実施することとなり、言説分析のための資料選定についても2015年度に行うこととなった。しかし、予備調査や補助的情報の収集、調査内容の検討などの研究基盤の構築は当初計画よりも進んだため。
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今後の研究の推進方策 |
2015年度は、2014年度に準備を行った聞き取り調査を中心に研究を進めていく。それと同時並行で言説分析のための雑誌記事の選定作業も行う。また、米国での調査のための準備を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2014年度は調査準備および研究推進のための基盤構築に時間を割いたため、本格的な現地調査は2015年度および2016年度に実施することになったため。
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次年度使用額の使用計画 |
国内調査としては、東京や三重等において当事者団体での聞き取り調査にかかる旅費を支出する。また、国際比較研究のために米国においても調査を行う予定である。その他、物品に関しては調査遂行のために必要な文房具類・保存メモリ・電池等の購入に使用する。
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