子どもの虐待とネグレクトは大きな社会問題である。児童相談所運営指針等においては、児童相談所と市町村の役割分担等が示されるが、具体的な役割分担はばらばらであった。本研究では北米のDifferential Response Modelを参考に、児童相談所が権限を持つ子どもの安全の懸念に対する「介入」と、児童相談所、市町村が担う「支援」のあり方について検討を行った。アメリカ合衆国では入れ替わりはあるものの半数程度の州がDRモデルを採用しており、「子どもの安全」の程度による振り分けを基本とし、家庭の養育文化、貧困などさまざまな独自の工夫がみられた。児童相談において地域の実情に合わせた展開が必要である。
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