本研究課題は、1μmを下回る微細構造を持つX線信号を計測する能力を持つX線検出器の開発を目的とした。本検出器のキーデバイスである高空間分解能シンチレーターの開発およびその性能の検証を計2年間で実施した。平成26年度に、申請者が提案する手法:同母材のシンチレーター(Ce添加)・基板(無添加)間を固相拡散接合し、基板の機械強度を利用してシンチレーター層の薄膜化を行うことで、一様な屈折率を持つ4μm厚薄膜シンチレーターの開発に成功した。平成27年度は検出器の空間分解能計測を行うための計測装置を整備した。これを用い、空間分解能は 600~700 nm に到達することを実証した。
|