東海のJ-PARCで生成したほぼ純粋なミューニュートリノビームを295km離れた後置検出器 スーパーカミオカンデ(SK)に照査する長基線ニュートリノ振動実験T2Kは、ニュートリノ混合角1-3角がゼロである仮説を7σ以上の精度で排除し、1-3角が揺るぎないものとした。1-3角がゼロではない値であることが明らかになったことにより、ニュートリノの粒子と反粒子対称性(CP対称性)の破れの研究から物質優勢宇宙の解明の糸口になるものと期待されている。 本研究は、SKの詳細な較正とそれを基にした事象再構成アルゴリズムの開発によりCP対称性の測定に重要な(反)電子型ニュートリノ出現現象の測定の高精度化を行った。
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