セルロース由来の高付加価値化合物であるレボグルコセノンの新たな製造法として,セルロース熱分解の揮発性生成物を接触改質する方法を提案し,触媒の開発等を経てこれを実験的に示した。これは連続的かつ高収率でレボグルコセノンを製造できる効率的な方法である。さらに,生成したレボグルコセノンを貴金属触媒を用いて水素化すると,次世代グリーン溶剤として期待されるジヒドロレボグルコセノンも製造できることも示した。これらの実験に付随して,ある種のイオン液体を混合したセルロースを熱分解すると,比較的低温でも高比表面積,高細孔容積をもつ炭化物が得られることを明らかにした。
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