航空宇宙分野で近年広く活用されているCFRP(炭素繊維強化プラスチック)構造物に異物が衝突した際の動的応答(変位,ひずみなど)を,構造に内蔵させたセンサからの計測情報より推定する手法の開発を行った.本手法では,異物衝突による衝撃荷重の作用位置と時間履歴をセンサ応答から同定し,同定荷重を用いて構造物に生じる変位・ひずみを推定する.なお,衝撃荷重の同定および動的応答の推定には,作用した荷重と構造物の応答を関係づける実験的変換行列を用いている.本手法の妥当性は,インパルスハンマで打撃したCFRP積層板の動的応答を推定する実験により検証した.
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