細胞内でのタンパク質輸送で中心的な役割を果たすゴルジ体において機能するgiantinの生体における発現を調べた結果、軟骨細胞を含む多くの細胞で発現していることが明らかになった。また、giantin欠損軟骨細胞においてもゴルジ体は正常に形成されることが示された。giantin欠損個体の軟骨では、II型コラーゲンとフィブロネクチンの量は正常個体と変わらなかったのに対し、アグリカンとリンクプロテインは著しく減少しており、11型コラーゲンは増加していた。以上のことから、giantinは特定の軟骨基質の分泌において極めて重要な役割を果たすと考えられた。
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