Furry(Fry)は酵母からヒトに至るまで進化的に保存された遺伝子であり、酵母やショウジョウバエの細胞の極性化や形態形成に関わる一方、哺乳類細胞の分裂期紡錘体形成に必須である。しかし、Fryによる紡錘体形成の制御機構は不明である。本研究では分裂期紡錘体形成におけるFryの機能解明を目的として研究を実施し、Fryの新規結合タンパク質としてCCT複合体およびSav1を同定した。また、最近劣性遺伝性精神遅滞の原因遺伝子として同定されたFry変異体について、細胞レベルでの機能解析を行った。解析の結果、Fry変異体は微小管の安定化能、およびNDRとPlk1に対する結合能を喪失していることを見出した。
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