刺胞動物ヒドロ虫綱のClytiaクラゲは光状態の変化(暗状態から明状態)に応じて毎日、卵成熟を開始し放卵に至る。本研究では、Clytiaクラゲ卵成熟誘起ホルモン(神経ペプチド)の放出・蓄積機構を明らかにする。 (1)クラゲ卵巣において神経ペプチド前駆体遺伝子から、神経ペプチドが作られること、(2)卵成熟開始前の卵巣では、卵成熟誘起ペプチドが卵巣上皮細胞に網目状に(散在神経様)に張り巡らされていること、(3)光刺激を与えると、卵成熟時にペプチド神経から放出される事が明らかになった。さらに、放卵した後の卵巣の神経ペプチドの蓄積のタイミングが明らかになった。
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