動物の行動には個体差が存在し、そのような行動の違いは個体の性格と考えられている。本研究では、メスの配偶するオスに対する好みの個体差が個体の性格や物の見え方の違いによって説明されるか、グッピーという小型魚類を用いて検討した。その結果、捕食の刺激に対し臆病に反応するメスほど、配偶するオスの査定にかける時間が短かかった。一方で、個体の性格はどの個体を選ぶかという選好性や選好性に関わる視覚の違い、および視覚に関わる遺伝子と関連していなかった。このことから、グッピーにおいて、メスがどのようなオスと配偶するかという個体差は性格や視覚関与遺伝子によって説明されないことを明らかにした。
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