本研究では、細胞内に局在するムスカリンM1受容体に着目し、その活性制御をリアルタイム可視化技術により解析することを目的としている。これまでに解析に必要なM1受容体のFRETコンストラクトを12種類作製しており、神経系細胞株に導入して、活性化に伴う変化の解析を進めている。また、M1受容体と、共役するGタンパク質との相互作用についても解析を進め、両者が細胞表面だけでなく、細胞内でも共役している可能性を示す結果を得た。人為的変異で細胞内に局在化させたM1受容体ではGタンパク質との共局在性が著しく低下したことから、両者の関係性はM1受容体の局在様式に依存することが示唆された。
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