研究成果の概要 |
大腸がん幹細胞をSide population (SP)細胞として分離した。SP細胞に嗅神経受容体 OR7C1が異所性発現を示す事を見出した。OR7C1遺伝子過剰発現および、siRNAを用いた遺伝子ノックダウン実験により、OR7C1が幹細胞関連分子 SOX2, OCT3/4, LGR5 の上流に存在する事を見出した。OR7C1過剰発現により PI3/AKTシグナルが活性化される可能性が示唆された。また、OR7C1は新規がん精巣抗原であり、免疫療法の標的になる事を見出した。本研究結果は、OR7C1が大腸がん幹細胞維持に重要な機能を有する一方で、免疫の標的になる可能性を示唆する。
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