チクングニアウイルス(CHIKV)は蚊によって媒介され、感染患者は関節炎を特徴とした発熱症状を示す。本研究では、CHIKVが細胞への吸着にC型レクチンを使用することを明らかにし、CHIKVは蚊と哺乳類との間でまわる感染の過程でウイルス膜蛋白質上に纏う糖鎖構造を変え、複数のレクチン発現細胞に効率よく感染する可能性を示した。また、CHIIKV感染により関節炎を発症するマウスモデルを確立し、炎症部位ではレクチン関連分子の遺伝子発現量が上昇することを明らかにした。この結果より、発現が増加したレクチン関連分子を介して炎症部位ではCHIKVの細胞への吸着効率が増加する可能性が考えられた。
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