痒みの難治化の鍵となる神経反発因子Sema3Aの発現制御機構を分子レベルで解明すると共に、内在性Sema3Aの発現を促進する化合物を探索し、ADやドライスキンの新規止痒薬を開発することを目的として研究を行った。本研究では、RORαアゴニスト(コレステロール硫酸やSR1078等)でNHEKを刺激したとき、アゴニストの濃度依存的にSema3A発現が促進されることを明らかにした。RORα siRNAでRORαの発現を抑制すると、Sema3A mRNA発現も有意に抑制された。これらの結果は、RORαがSema3Aの発現調節に関与する転写因子の一つであることを示唆した。
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