がん患者は増加の一途を辿っており、がん根絶に向け、精密な診断や治療のための技術基盤を早急に強化する必要がある。そこで本研究では、金ナノ粒子のがん細胞標的化を達成するために、リン脂質被覆金ナノ粒子の作製、並びにPETトレーサー化について検討を行った。以上の結果、金ナノ粒子の表面におけるリン脂質の種類に依存して、金ナノ粒子のがん細胞への取込み量や金ナノ粒子の体内動態が変化することが初めて明らかとなった。これらの知見は、金ナノ粒子を用いた放射線によるがん治療効果を高める上で極めて重要であると考えられる。
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