適応型放射線治療実現のため、過去の症例データベースを用いて非線形レジストレーション法の評価を行った。本研究では、位置ずれによる線量誤差の影響が大きい、全骨髄照射(Total Marrow Irradiation)症例を主な対象として研究を行った。ミネソタ大学と協力することで全骨髄照射症例の国際データベースを作成し、開発した手法を基盤技術として、全骨髄照射における様々な問題に活用した。全骨髄照射法は、日本では未だ数例しか実施されていない最先端の治療法であり、治療にかかる時間が長いことがボトルネックとなっていた。本研究で得られた成果を用いることで、全骨髄照射の日本での普及に役立つ可能性がある。
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