肝前駆細胞は高い増殖能と肝細胞・胆管細胞への分化能を有している。本研究は細胞表面分子に注目し、ヒトiPS細胞由来肝前駆細胞の性状の解析と増殖機構の解明を目的とした。肝前駆細胞のマーカーであるCD13、CD133に対する抗体と、様々な細胞表面分子に対する抗体を共染色し、その発現を解析した。 本研究ではヒトiPS細胞由来CD13+CD133+細胞の表面分子の発現プロファイルを明らかとし、IGF-1R、EGFR、erbB2、Fn14が強発現する新規肝前駆細胞マーカーであることを見出した。さらに、IGFやTWEAKがヒトiPS細胞由来CD13+CD133+細胞の増殖を制御していることを明らかとした。
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