研究課題
我々は、新規小胞体たんぱく質DHRS7Cがカルシウム調節因子として機能することを、培養細胞レベルで明らかにした(2014, ISHRにて発表)。現在は、DHRS7Cが小胞体のどの因子と相互作用しているのかを解析している。この分子が心不全心筋で発現低下することから、マウス心不全モデルにおけるDHRS7Cの重要性を調べるために本実験を遂行した。培養細胞では、DHRS7CのKOは顕著な細胞障害をきたすのに対し、マウス心筋でのKOにおいては表現型を示さず、また心不全モデルにおいても、Controlマウスと比較してDHRS7CKOおよび過剰発現型TGマウスは表現型を示さなかった。
2: おおむね順調に進展している
培養レベルでの解析は計画通りに実行できているが、動物実験の結果が予測していた結果とならなかったため、計画を変更せざるをえなかたったた。
現在までに、DHRS7Cの心臓での重要性は証明できないままである。しかし、DHRS7Cは筋組織である骨格筋においても発現していること、さらにDHRS7Cの調節機構が骨格筋の小胞体膜タンパクであるRyR1への作用が強いことから(培養細胞C2C12にて証明済み)、来年度以降は骨格筋におけるDHRS7Cの機能解明を行っていく予定である。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
PLOSONE
巻: 10 ページ: e0119687
10.1371/journal.pone.0119687