OPNによる悪性胸膜中皮腫細胞のEMTの変化に焦点を当てて、癌微小環境中の主要な細胞であるCAFと癌細胞との間におけるOPNの役割を解明することを目的とした。2種類の上皮型中皮腫細胞においてOPNの発現を認めた。しかしいずれの細胞株においてもNHLFとの共培養においてEMTとしての形態学的な変化や、E-cadherin、N-cadherin蛋白の発現に差を認めなかった。一方で肺癌細胞株であるA549細胞を使用して同様の検討を行ったところ、形態学的な変化、およびE-cadherinの発現の低下、N-cadherinの発現の上昇を認めた。また共培養における上清中のOPNの濃度は有意な上昇を認めた。
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