健常人脂肪由来間葉系幹細胞を骨芽細胞分化に誘導する実験系において、IL-6/STAT3シグナル刺激を加えることで、有意な骨芽細胞分化促進が観察され、脱メチル化酵素であるTET1 mRNAの発現上昇効果の抑制と自己複製能マーカーであるOct3/4 mRNAの発現抑制効果の持続を認めた。脂肪分化抑制因子や脂肪細胞分化マーカーへの影響は認めなかった。健常人細胞ではIL-6/STAT3シグナル刺激による脂肪分化促進・抑制因子の破綻効果は確認できなかったが、TET1の発現を抑制することで自己複製を制御して分化を促進していると考えられた。
|