これらの当科の研究結果が企業へ技術移管されWT1カクテルワクチンとして小児悪性神経膠腫に対する企業治験が開始された。このため本研究では将来の免疫チェックポイント阻害剤との併用療法の開発や小児悪性神経膠腫の免疫状態を検討することとした。方法:5例中4例の接種開始後3~6月後の末梢血中の免疫制御因子の発現をフローサイトメトリー法により検討した。結果:リンパ球上のPD-1は2~4%、再発例と寛解例では差異がなかった。全リンパ球中の割合は再発例で高い傾向にあった。このことからWT1ワクチンとこれらの免疫チェックポイント阻害剤の併用療法が期待できる治療法であると考えられた。
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