KEAP1/NRF2系の異常が悪性黒色腫のドライバー変異となるか検証した。次世代シクエンサーを用いた網羅的解析では、8%の細胞株にKEAP/NRF2の異常を認めた。これらの遺伝子異常は原発巣でも10%程度に見つかり、一定の頻度で悪性黒色腫に於いて生じていることがわかった。しかし、この遺伝子異常を導入しただけでは、ROSには抵抗性になりシスプラチンやダカルバジンの様な化学療法剤に抵抗性にはなるものの、正常細胞の造腫瘍性の獲得には繋がらなかった。KEAP1/NRF2の異常は、悪性黒色腫のドライバー変異とはならないことが判明した。
|