本研究は統合失調症症状の客観的画像化と、統合失調症モデル動物としての妥当性を脳画像技術により確認することを目標とした。臨床研究では統合失調症や健常者を対象に成人版対人応答性尺度(social responsiveness scale-adult; SRS-A)および頭部MRI検査を行い、SRS-A得点と局所脳血流量や皮質容量との関連を明らかになった。動物研究では、統合失調症で特徴的な中枢刺激薬への過敏反応をPETを用いて成体の統合失調症モデルマーモセットで確認できるかを検討した。その結果、メチルフェニデートによるドーパミンの放出の増加は確認されたものの、その過敏性は認められなかった。
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