IPMN由来浸潤癌に対する新規がんペプチドワクチン療法の開発を目的とし、浸潤性膵管癌の新規治療標的遺伝子として期待されているMUC16/mesothelinをtargetとして臨床病理学的検討および分子生物学的検討を行った。当科で切除したIPMN症例223例を対象にMUC16およびmesothelin蛋白発現解析を行うと、low~high grade dysplasia症例では発現を認めず、IPMN由来浸潤癌となって初めて発現することが分かったが、MUC16/mesothelin高発現は独立した予後不良因子とはならなかった。摘出標本より細胞培養を行い、蛋白発現解析、共発現解析を行った。
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