緑内障は中枢神経系の障害であり、神経細胞保護がその障害を治療していく上での重大な課題である。我々は2013年に脳梗塞が全身諸臓器に悪影響を与える事を示唆した(Stroke, 2013)。本研究ではin vitro 脳梗塞モデルを用い、他細胞を傷害する可能性のある液性因子と思われる物質を同定し、中枢神経系疾患の新しい治療薬を開発することを目的とした。 残念ながら、有効な液性因子の同定には至らず、障害を受けた神経細胞から液性因子が放出されるという仮説は覆された。むしろ、液性因子によるものではなく、細胞間インタラクティブである可能性が高いと結論付けた。今後も更なる追加検討が必要と考えられる。
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